梅見月ふたよの創作系裏話

創作物に関する独り言を連ねる日記帳

黄色の花の物語、第四話を修正しました

『黄色の花の物語』結章は、起章、承章、転章を踏まえた最終章なので、そのつもりで書いていたのですが。

お月様のほうだと、短編、短編、前後編、長編に分かれてシリーズ化しているため、結章から読まれた方には状況が伝わらないと思い、第四話には少しだけ説明を付け足しました。起章を物凄く圧縮したような説明です。

ただ、『オーリィードがアーシュマーに腹部を刺された』の一文がどうしても入れられなかったので、こちらは第五話でレクセルに証言してもらおうと思っています。

 

第四話の隠し要素は、筋骨隆々の男二人でも苦労する荷物を軽々と掲げ持つレクセルです。

レクセルは力業タイプではありません。単純な力の強さで言えば、多分ティアンよりも下。一般人とそう大して変わらないか、一般の力自慢にも負ける程度だと思います。

それでも重い荷物を軽々と運んでしまえるのは、コツを掴むのが異常に速いからです。

レクセルは子供の頃に医学、人体の造りを、博士号に迫るレベルまで学んでいました。だから、身体のどこをどう使えば効率良く動けるかを頭の中で素早く計算し、その通りに行動できるのです。以前の記事にも書いていた、戦う者としての素養と素質の正体です。

レクセルはリブロムを指して化け物と言っていますが、リブロムから見れば、ちょっとしたコツを掴めば大抵の事はできてしまうレクセルのほうがよっぽど化け物でしょうね。

意外? にも、リブロムは努力型。レクセルは天才型だったりします。

 

 

噂話に興味を示さない受付係の男性は、ごく普通の人です。マッケンティアの小説に洗脳されかけた被害者とかではなく、ごく普通に、悪政への疲労で諦めることに慣れてしまった、どこにでも居る労働者。ちなみに、子持ちの恐妻家です。

 

 

アーシュマーも知らない、国王の寝室を通る隠し通路。これは、ゼルエスが「逃げて欲しい」と願ってオーリィードに教えたものです。ロゼリーヌはもちろん、サーラもそんな隠し通路があるなんて知りませんでした。

結局、サーラと離れ離れになるのが怖かったオーリィードは逃げ出せませんでしたが、この隠し通路が、後々あんな使われ方をするとは、ゼルエスも驚いたんじゃないでしょうか。

 

今日も無性に眠いので、ここまでです。

最近、横になると睡魔が活性化するので困ります。

では、おやすみなさいです。

 

 

黄色の花の物語、第三話を修正しました

おはようございます。

漢字の開き方で失敗、同じ話を二度も更新してしまいました。更新のお知らせが届いた方、朝から申し訳ありません。

行間と一緒に、漢字の開き方や一行辺りの文字数も読みやすいように統一・調整しているのですが、メモが手元に無いと気付けなかったりします。気を付けます。

 

第三話の隠し要素は、三つありました。

一つは、アーシュマーと比べるとレクセルのほうがやや幼い印象ではある、のくだり。

あれは、一歳の年齢差が理由ではなくて、レクセル本来の意識が十年近く微睡んでいたからです。

後々レクセル本人が語っているように、無意識に対して「リブロムとして行動しろ」と命令されていたレクセルは、目覚めたオーリィードと顔を合わせる瞬間まで『現実を現実として認識できない状態』でした。

一方のアーシュマーは、ウェラントの宮殿でレクセルと再会する瞬間まで、『ベルゼーラ王国で殺されかけた王子の記憶』と『レクセルの性格』を混ぜた人格で、リブロムとしての力と人格を封じていました。

つまりはどちらも『レクセル』でありつつ、レクセル本人は経験値が低いままなので幼く感じ、アーシュマーはウェラント王国での経験値があるので、レクセル本人より大人びて見えた、ということです。

これはオーリィードの色眼鏡だけでなく、二人を知っている人間なら誰が見てもそう感じるレベルの差異でした。書いている自分でも非常にややこしいです。

 

二つ目は、ウェイトレスの格好を拒むオーリィードです。あれは、女性的な装いがゼルエスとの記憶を刺激するからでした。

宮殿に自ら閉じこもっていた頃のオーリィードは、王女と呼ばれてもおかしくないドレスやアクセサリーを纏い、化粧まで施されていました。

娼婦か人形かと自嘲した毎日は、オーリィードにとって、大切な人を護る義務感とゼルエスへの殺意を伴う空しい記憶です。女性的な装いは、嫌でも全部その記憶に繋がります。

幼い頃、後宮で存在を否定されたと感じていたことや、騎士としてなら居場所を得られると考えていたことも、スカート姿への抵抗感に影響していると思われます。

だから、ウェイトレス姿も拒否しました。

後々ダンデリオン=グローリアが用意したドレスを着用したのは、サーラを奪還する為にはそうする必要があると判断したから。当然、嫌々です。ただでさえトラウマの原因になってしまった相手と再会しなきゃいけないというのに、加えて女装までしなきゃいけないとか、ストレス爆上がりです。ダンデリオン=グローリアもそれを解っていて、ショック療法の為に、わざとやってました。ダンデリオン=グローリア自身も、オーリィードに対する罪悪感でストレスが臨界点を突破しかけていましたが。

 

三つ目は、今日からしばらくの間、と区切りを付けたのなら、時節に合わせた祭りか何かだろうか? の一文。

これは、オーリィードがウェラント王国の文化に詳しくないことを意味しています。

後宮に居た頃は、ゼルエスの指示で最低限の知識しか与えられず。軍人になってからは、王都の外での捕り物が主で。騎士に昇格してからは、王城内での暮らしに逆戻り。宮殿に閉じこもった八ヶ月間は言わずもがな。

こんな特異な生活では、一般的な習慣に触れる余裕などありません。加えて、オーリィードにはサーラが全てだったので、興味もほとんど無かったと思われます。彼女のどこかズレた感覚は、こういう所で培われました。

兵士時代の体感と、フリューゲルヘイゲン王国へ移住する際に急ピッチで詰め込んだ情報しか、生まれ故郷を表す知識が無いという、なんとも言えない寂寥感。オーリィードはつくづくウェラント王国と相性が悪かったんだろうなと思います。

直接的には、全部ゼルエスの責任なんですが。

 

今日はここまでです。

もちろん、明日も早朝から修正作業です。

今のところ本編で大きく変化する気配はありませんが、おまけの章では内容を変える可能性が高いです。

特にレクセルの話は、読み返した時にごちゃごちゃになっていると感じた部分があったので、あの辺りは特に、一日一話の修正ペースが保てないかも知れません。

できるだけ早めに整うよう、頑張ります。

 

 

黄色の花の物語、第二話を修正しました

結章の第二話には、結章が後半へ向かうにつれて『あれ? 時期的におかしくないか?』と思って欲しかった所があります。それがこちら。

『そればかりか、実は社交界で旧知の仲だったリブロム王が、サーラ王女を不遇の境地から救う為に、愚王ゼルエスを倒しに来たのではないか、という美談じみた噂まで広まっている』

これ、マッケンティアが孤児院の子供達を通して流した噂が元になっているのですが、前述した通り、時期的に考えるとありえない内容なんですよ。

具体的に言うと『サーラが生まれたのは、ゼルエスが国王に即位した後なのだから、サーラとリブロムが社交界で知り合いになれるわけがない』んです。

だって『ウェラント王国とベルゼーラ王国は、ゼルエスが即位するとほぼ同時に断交していた』んだから。

そんな事、小さな子供達ならともかく、ウェラント王国やベルゼーラ王国の大人なら、覚えていて当然なんです。

国王がいきなり「大使の態度が気に入らない」の一言で、隣国との国交をスパッと断ち切ったんですよ? 普通なら暴動ものです。当時どれだけの職場喪失やら経済的損失やらが計上されたか……両国の混乱は想像を遥かに絶するものだったでしょう。死者や行方不明者もかなりの数が出た筈です。国境が突然閉鎖されたせいで引き裂かれた家族も、きっと一つや二つじゃない。

それを、たった二十年かそこらで綺麗さっぱり忘れる? ありえません。ゼルエスが首を取られるその日まで悪政で苦しめられ続けた国民に……親兄弟友人恋人知り合いを理不尽な理由で奪われた国民に、こんな大事件を忘れる余裕なんてある筈がなかったんです。

でも実際のところ、『王女を助けにきた隣国の王』という噂は、ウェラント国民に美談として広められ、受け入れられました。何故か。

両国民の大半の意識が、独善的な平和主義に作り変えられていたからです。

自分に害が及ばなければ何でも良い。自分に都合が悪い事は、自分に都合良く解釈して現実から目を逸らす。自分を守るためなら、誰がどうなろうと構わない。それが喪った親類縁者であっても自国の旗印であっても関係ない。『心優しい王様が、可哀想なお姫様を助けに来て、最終的には結婚して幸せになりました』というシナリオは、自分の生活を脅かすものではないから、多少の矛盾や違和感は『無かったことにして』目を瞑った。

『そればかりか、実は社交界で旧知の仲だったリブロム王が、サーラ王女を不遇の境地から救う為に、愚王ゼルエスを倒しに来たのではないか、という美談じみた噂まで広まっている』の一文には、マッケンティアの罪が凝縮されていると言っても過言ではありません。

 

今日はもんのすっごく眠いので、ここまで。

また明日も早朝に修正する予定です。

それでは、また。

おやすみなさいです。

 

 

 

黄色の花の物語、修正と更新をしました

今日は、結章の第一話を修正して、最新話の『夏の思い出 VI』を更新しました。

 

第一話の隠し要素は、『標高が高く森林を多く抱えて海とも縁遠い内陸にある王国の市場が国際色豊かである』という事です。

剣士や騎士が活躍するオーリィード達の時代に、鉄道や飛行機や自動車などはまだ存在していません。少なくともウェラント王国があるバスティーツ大陸には、船かボートか馬車か馬か、くらいしか普及していないのです。

なのに、いくつかの水源地となれるほど高地にあって他国との交流はあまり活発ではなかっただろうウェラント王国の市場が、何故か国際色豊かだという違和感……伝わっていたでしょうか。

これはもちろん、マッケンティアの小説が作り出してしまった状況です。遠回しなヒントの提供でした。

ちなみに、『スキップジャックツナ』は『かつお』。『バスタードハリバット』は『ヒラメ』です。メイベルが作ろうとしていたのは『鮃の煮付け』でした。美味しいんですよね、鮃の煮付け。生姜は絶対欠かせません。

 

『夏の思い出 VI』では、グローリア=シュバイツァーが察していた『おとり捜査』の内容が、グエンの視点でちょっとだけ明かされます。所々にグエン達の目的を紐解くヒントを散らしてありますので、ぜひ解読してみてください。

今回のガーネット、妙に可愛いです。もしかしたら、ダンデリオン=グエンが近くに居ないと普段からこんな感じなのかもしれません。可愛いです。

 

今日はここまで。

また明日の朝、第二話を修正する予定です。

では、おやすみなさい。

 

 

黄色の花の物語、第零話を修正しました

冒頭からやらかしてました、侍女とメイド問題。

ウェラント王国とフリューゲルヘイゲン王国はメイドで統一し直さないと私自身が混乱するので、以降も見かけたら直していきます。

それから、ウェラント王国では寝台、フリューゲルヘイゲン王国ではベッドだったのですが、これも紛らわしいのでベッドで統一していきます。

 

『鳥籠に咲く花』ではリブロムの性格を隠し要素にしていましたが、第零話にもゼルエスの性格? というかオーリィードへの罪悪感のようなものを隠し要素にしています。語り口がオーリィード目線になっているし、後々の挿絵が引っ掛け状態になってしまったので、こちらは気付かれなかった方のほうが圧倒的に多いと思います。多分。

何故、ゼルエスが語っている時、オーリィードを『背後から抱き締めて』いたのか。

オーリィードの顔(目)を見るのが怖かったからです。

オーリィードは他人の感情に対して鋭敏なところがある子供でした。ゼルエスの感情も薄っすらと読み取っていると感じた出来事があり、それ以後ゼルエスがオーリィードを正面からまともに見れたのは、大切な人達に害が及ぶかも知れないと危惧したオーリィードが自分からゼルエスにすがりつく時か、オーリィードが気絶ないし眠っている時、眠りかけている時だけです。

オーリィードを抱えたゼルエスの絵は、正しくは『気絶しかけているオーリィードを抱えたゼルエスの涙』を描いた物で、あの瞬間のオーリィードはゼルエスの涙など見ていません。頭部になんか落ちてるなとぼんやり感じていたのが、レクセルの涙や態度と重なって「あの感触は涙だったのか」と気付くことになります。

つまり、ゼルエスが本心を見抜かれることを恐れて直視を回避していた為、オーリィードには事実としてゼルエスの涙や悲しげな態度は見えていなかったのです。この辺り、心情と実際の表現が難しくて、ごちゃついてないかちょっと心配です。

こうして書いていくとゼルエスが心を持った普通の人間に思えてきますが、やってる事は極悪犯罪ですからね。事情があったからと言って看過されて良い事は何一つ無い。頭が良いバカって聞いたことある言葉ですが、ゼルエスを一言で表すなら、まさにコレ。ゼルエスは頭が良いバカです。もっと利己的に生きていれば良かったのに、可哀想なおバカさん。

 

今日はお仕事無さそうなので、朝ご飯を食べたら最新話を書きます。そろそろアップしたいです。頑張ります。

 

 

『THE・逆転』の後転を修正しました

前転に比べると、すんなり入れてあっさり進みました。何が違ったんだろう……おふざけ要素? 私自身、言葉遊びとかギャグがすごく好きだから、そういうものがあると話に入りやすい、というのはあるかも知れません。比較的書きやすいダンデリオン=グエンとダンデリオン=グローリアの円満夫婦は、共に男性として育ってきたからか、悪友のノリに近い気もしますし。

ダンデリオン=グエンとダンデリオン=グローリアの絡み方は、だいぶ流れが見えてきましたね。ああ、これぞこの夫婦! と感じるオチ。

逆に、ダンデリオン=グローリアとルビアのペアは難しいです。ダンデリオン=グローリアの前に立ったルビアは、普段のルビアと違いすぎて。でろでろに融け切ったルビアとかもう、可愛いけど貴女誰? 状態です。ギャップが激しすぎます。腹黒皇女はどこへ行ってしまったのだろう。可愛いけど。

 

さて、修正作業が結章に入り、ちょっとの間は読み直す文字数が少なくなるので、最新話の製作もスピードアップできるかなと思います。

『夏の思い出』は、最初ただ家族で遊ぶだけの話だったんですが。プライベートビーチに滞在している間ちょっとした事件を起こして、双子達に活躍してもらおうかなと、急ピッチで着地点を練り直しています。

ひとまず次の話では、ダンデリオン=グローリアとルビアの絡み、さりげなく姿を消したあの人の行方などが軸になります。ピュアなルビアがとびきり可愛いく表現できるように頑張ります。

 

今日はここまで。

おやすみなさいです。

 

 

 

『THE・逆転』の修正作業中

一度大々的に(?)手を入れていたから、そんなに修正する場所は無いだろうと思ってたんですが……かなり苦戦しました。黄色の花の物語、起承転結の転に当たる章『THE・逆転』の、前編。

何故か、読み返しても読み返しても、内容が全然頭に入ってこなかったんです。説明が重複してると感じた所を削ってみたり、言葉選びを変えて文章にリズムを付けてみたりしましたが、多分これ、今の私では力不足ですね。あるいは漫画のほうが相性が良さそう。

もちろん、今の私にできる限りの手は尽くしました。まだまだ成長中なダンデリオン達ですが、楽しんでいただけたらすごく嬉しいです。

それと、お月様のほうに残していた本仕立て風の挿絵ですが、結章で答え合わせまで済ませてあるということで、ヒントはもう要らないだろうと思い、今回の改稿をもって取り下げました。元々半分くらいはお遊び感覚で入れていたようなものですし、挿絵が無くても本文中に散らした答えが機能してくれている筈……きっと……。

とりあえず、明日は後編のお手入れです。最新話も並行してちょっとずつ進めています。

最新話では、ルビアがちょっと可愛いですよ! 逆転時代の黒さが嘘みたいにピュアピュアしてます。これも双子効果だったりして。

 

睡眠時間を削ると後が悲惨なので、本日はここまで。

おやすみなさいです。