梅見月ふたよの創作系裏話

創作物に関する独り言を連ねる日記帳

黄色の花の物語、第三話を修正しました

おはようございます。

漢字の開き方で失敗、同じ話を二度も更新してしまいました。更新のお知らせが届いた方、朝から申し訳ありません。

行間と一緒に、漢字の開き方や一行辺りの文字数も読みやすいように統一・調整しているのですが、メモが手元に無いと気付けなかったりします。気を付けます。

 

第三話の隠し要素は、三つありました。

一つは、アーシュマーと比べるとレクセルのほうがやや幼い印象ではある、のくだり。

あれは、一歳の年齢差が理由ではなくて、レクセル本来の意識が十年近く微睡んでいたからです。

後々レクセル本人が語っているように、無意識に対して「リブロムとして行動しろ」と命令されていたレクセルは、目覚めたオーリィードと顔を合わせる瞬間まで『現実を現実として認識できない状態』でした。

一方のアーシュマーは、ウェラントの宮殿でレクセルと再会する瞬間まで、『ベルゼーラ王国で殺されかけた王子の記憶』と『レクセルの性格』を混ぜた人格で、リブロムとしての力と人格を封じていました。

つまりはどちらも『レクセル』でありつつ、レクセル本人は経験値が低いままなので幼く感じ、アーシュマーはウェラント王国での経験値があるので、レクセル本人より大人びて見えた、ということです。

これはオーリィードの色眼鏡だけでなく、二人を知っている人間なら誰が見てもそう感じるレベルの差異でした。書いている自分でも非常にややこしいです。

 

二つ目は、ウェイトレスの格好を拒むオーリィードです。あれは、女性的な装いがゼルエスとの記憶を刺激するからでした。

宮殿に自ら閉じこもっていた頃のオーリィードは、王女と呼ばれてもおかしくないドレスやアクセサリーを纏い、化粧まで施されていました。

娼婦か人形かと自嘲した毎日は、オーリィードにとって、大切な人を護る義務感とゼルエスへの殺意を伴う空しい記憶です。女性的な装いは、嫌でも全部その記憶に繋がります。

幼い頃、後宮で存在を否定されたと感じていたことや、騎士としてなら居場所を得られると考えていたことも、スカート姿への抵抗感に影響していると思われます。

だから、ウェイトレス姿も拒否しました。

後々ダンデリオン=グローリアが用意したドレスを着用したのは、サーラを奪還する為にはそうする必要があると判断したから。当然、嫌々です。ただでさえトラウマの原因になってしまった相手と再会しなきゃいけないというのに、加えて女装までしなきゃいけないとか、ストレス爆上がりです。ダンデリオン=グローリアもそれを解っていて、ショック療法の為に、わざとやってました。ダンデリオン=グローリア自身も、オーリィードに対する罪悪感でストレスが臨界点を突破しかけていましたが。

 

三つ目は、今日からしばらくの間、と区切りを付けたのなら、時節に合わせた祭りか何かだろうか? の一文。

これは、オーリィードがウェラント王国の文化に詳しくないことを意味しています。

後宮に居た頃は、ゼルエスの指示で最低限の知識しか与えられず。軍人になってからは、王都の外での捕り物が主で。騎士に昇格してからは、王城内での暮らしに逆戻り。宮殿に閉じこもった八ヶ月間は言わずもがな。

こんな特異な生活では、一般的な習慣に触れる余裕などありません。加えて、オーリィードにはサーラが全てだったので、興味もほとんど無かったと思われます。彼女のどこかズレた感覚は、こういう所で培われました。

兵士時代の体感と、フリューゲルヘイゲン王国へ移住する際に急ピッチで詰め込んだ情報しか、生まれ故郷を表す知識が無いという、なんとも言えない寂寥感。オーリィードはつくづくウェラント王国と相性が悪かったんだろうなと思います。

直接的には、全部ゼルエスの責任なんですが。

 

今日はここまでです。

もちろん、明日も早朝から修正作業です。

今のところ本編で大きく変化する気配はありませんが、おまけの章では内容を変える可能性が高いです。

特にレクセルの話は、読み返した時にごちゃごちゃになっていると感じた部分があったので、あの辺りは特に、一日一話の修正ペースが保てないかも知れません。

できるだけ早めに整うよう、頑張ります。