梅見月ふたよの創作系裏話

創作物に関する独り言を連ねる日記帳

黄色の花の物語、第五話を修正しました

実はこの回、全体が隠し要素みたいなものです。

レクセルの視点に合わせて書いてはいますが、オーリィードの目線で見ると、彼女がどんな気持ちでレクセルに言葉を掛けていたのか、想像できる……かなあ……と、思います(自信は無い)。

オーリィードは、元兵士です。しかも出身は後宮という、特殊すぎるにもほどがある経歴の持ち主です。

いくら平和主義に傾きつつある王国とはいえ、大の大人でも発狂するケースが少なくない荒事の現場へ、十代に足を掛けて間もない世間知らずな少女が飛び込んで、何の傷も負わずにいきなり手柄を挙げられる? そんなわけありません。

描写こそありませんが、兵士時代のオーリィードは毎日一人でこっそり泣いて、苦しんでいたと思います。他人を傷付けること、友人や知人を傷付けられること、自分自身が傷付くことを考えながら。

それでもまだサーラへの想いを曲げられなかったから、そういったものを全部胸に秘めて、あるいはダンデリオン=グローリアに背中を押されながら、自力で宮廷騎士団の隊長にまで上り詰めたんです。

リブロムによる催眠術のようなものから解放されたレクセルが見せた恐慌ぶりは、兵士時代初期のオーリィードを彷彿とさせるものでした。オーリィードの場合は最初からある程度の覚悟を持って入隊していたので、レクセルほどのショック状態には陥りませんでしたが。

オーリィードは、落ち着きを取り戻したレクセルに話を聴くまで、レクセルの過去など一切知りません。単純に『リブロムの影武者をしていた警戒すべき男』でしかないのです。

なのに「怯えなくて良い。お前は悪くない」と、事情を知っているかのような言葉を掛けているのは、レクセルの怯え方に覚えがあったから。

レクセルの姿に過去の自分を重ねつつ、「ああ、コイツはアーシュマーに利用されてただけなんだな」となんとなく察したので、まあ落ち着けよ、と。

このエピソードは、そういう流れだったんです。

 

が。

 

起章、承章、転章を読んでいない方には、何のこっちゃですよね……。『ウェラントの悪夢』にはまだ言及してないし。今回修正しながら気付きました。

自分が分かっているだけじゃダメなんだって、何度同じ反省をくり返せば学習するのか。

ぐぬぐぬ言いつつ、明日も早朝から修正です。

今日は最新話のほうを進めます。

頑張ろう!