梅見月ふたよの創作系裏話

創作物に関する独り言を連ねる日記帳

キャラファイル7『レクセル』

自作小説・黄色の花の物語に登場する、主人公の相手役であり、準サポート役でもある男性。

ベルゼーラ王国の第二王子に生まれ、一時期異母兄リブロムの名前でベルゼーラ国王の座に就き、侵攻したウェラント王国でレジスタンス壊滅時から主人公オーリィードと行動を共にする。

その後はベルゼーラ国王か、シュバイツァー公爵の伴侶かの、どちらかになる。

フルネームはレクセル・ウェルマー・フロイセル。

異母兄弟のどちらかは、アーシュマー=シュバイツァーと改名。

 

王子時代の彼は、決意の方向性が極端だったリブロムとは違って人当たりが良く、積極的で人懐っこい性格を見せていた(見せていたのであって、それが本性かどうかは別です)。

好奇心もそれなりに旺盛で、疑問があれば追求せずにはいられない面もある。結果、人体構造の奥深さに魅力を感じて当時の高度な医学を修めた。

研究に関わる理解力は周囲にも評価されていたものの、やはり10代に足先を乗せたばかりでは医学に携わった年数と実績の面で不適当とされ、博士号や医師免許などは下りていない。そしてその判断は正しく、王子時代の彼には医療現場での研修以上の心構えなど無かった。

後々ウェラント王国での騒乱に身を置いたことで、生命を左右する第一線に立つ恐ろしさと尊さを骨身に感じ、先進医療を学び直し、ウェラントやベルゼーラの医療体制と軍部の強化を提言、あるいは推進していく。

レクセルがどちらの道を選ぶにせよ、彼がレールを敷いた医療改革は、オーリィードの実姉で後にベルゼーラ王妃となるシウラが継承し、ベルゼーラ王国は医療に特化した国へと成長する。

 

物語の重要人物・グローリア=ヘンリーに精神的な未熟さを指摘されていたのは、レクセルが多方面で経験不足だった為。『知識の豊富さを頭の良さだと勘違い、知っている事実で優越感に浸ってる子供』に近いものがあったらしい。

一方で、戦う者としての素質と素養の高さは、図らずも医学を修めていたことと密接に関係している。人体構造の研究から弱点や強化法などの知識を得て、対峙する相手の状態をある程度見抜く目が養われていたのも要因の一つ(ただし王子教育の課程で受ける訓練以上の戦闘経験は無かったので、状態は見抜けても戦闘力とは繋がらないし、医療現場での実践経験もほぼ無かった為、正しく完璧に見える訳でもない)。

 

私の印象では、王子時代のレクセルは斜に構えた頭でっかちな子供です。人当たりの良さは貴族を相手に学んだ処世術の片鱗……の、ような気がします。

オーリィード達と関わったことでレクセル自身もそんな自分に気付き、変わっていこうとしたんじゃないかなと。

あくまで私が受けた印象なので、本当はちょっと違うかも知れませんが。

根は誰かの為に動くことを苦としないタイプながら、強引でわがままな所があったり、思い込みが強い一面があったりと、長期間感情を殺していたリブロムに比べればよほど直情型だと思われます。

リブロムの妨害が無いままストレートに立太子していたら、ベルゼーラ王国の内政はめちゃくちゃになっていたかも。

 

小説版では上記の通り。

漫画版ではオーリィードの後を追いかけ続けるしかできない優柔不断な足手まといです。

 

なんというか……マッケンティアやリブロムが人間離れした強い意志や力を持っているせいか、怯えや葛藤を隠せないレクセルは妙に生々しく人間っぽく感じます。

なんだかんだで彼も散々な目に遭ってますし、幸せになれると良いのですが。