梅見月ふたよの創作系裏話

創作物に関する独り言を連ねる日記帳

キャラファイル4『オーリィード』

黄色の花の物語の主人公で、無自覚なまま真相の渦中に置かれていた女性。

フルネームはオーリィード・シュヴェル・シュバイツァー(後にグローリア=シュバイツァーと改名)

 

養父ゼルエスによって実父オースティンを殺害され、実母ロゼリーヌは王妃として封じられ、自身はウェラントの王女に与えられる後宮の一角、蓮の宮にて異父姉の王女サーラと共に姫君として育ったご令嬢。

二人きりの姉妹ということで、サーラはオーリィードを溺愛、オーリィードはサーラを敬愛しているが、それはゼルエスが後々の為に長い時間を掛けて仕掛けた共依存関係だった。後にサーラがオーリィードの夢を否定したことで、オーリィード側の依存症は解消される。

 

ゼルエス王の血を継いでいない自分には後宮、ひいては王城内に居場所が無いと感じ取っていた為、孤独感からサーラに嫌われたくない、サーラとずっと一緒に居たいという思いが非常に強く、オーリィードの行動理念は全てそこに集約していた。

サーラの傍に在る為に騎士の道を志し、実際に軍へ入隊、コツコツと手柄を積み重ね、自力で宮廷騎士団の隊長にまで昇格した凄腕の剣使い(馬術、体術、槍、弓、長剣、短剣など、どれも一通り使えるが、適性が高いのは剣だった)。

フリューゲルヘイゲンとウェラントとベルゼーラともう一つ、全四ヶ国の剣技を修得済みで、小柄な身体と柔軟な筋肉を生かした俊敏さが強み。

 

念願叶ってサーラの騎士になった直後ゼルエスの策略で宮殿に軟禁され、理性を壊された末に計八ヶ月もの間、自らの意思で王の執務室に閉じこもっていた。

その後ベルゼーラ王に奪われたサーラ王女を救う為、同じく宮廷騎士団隊長のアーシュマーと一緒に王城を脱出してレジスタンスを結成。以下本編。

 

彼女の中には二つの顔があります。

一つは姫君時代に育まれた、気遣い屋だけど感情を素直に表せる優しい子。

一つは軍人時代に育まれた、サーラの為にと意地を張ってしまう強情な利かん坊。

どちらが前面に出ているかは、口調と態度で判断できます。

アランを吹っ飛ばすのは後者で、怪我にお見舞いを贈ったのは前者といった具合。アーシュマーが知っているのはどちらかと言えば後者寄りだったので、本編のオーリィードは大体後者です。ただし、サーラに拒絶されて以降、後者は一切出てきません。

小説版は前者エンド、漫画版は後者エンドと言えます。二重人格ぽくなってしまったのは、アーシュマーが暗示で後者を一つの人格として寄せ集めた為。

 

彼女の内面については本編で語り尽くしているのであまり書き記す事はないのですが……本編終了後?年後に見せた微笑みから、アーシュマーともうまくいっているもよう。

おまけでは、オーリィードとアランの絡みがもう一場面登場予定です。