梅見月ふたよの創作系裏話

創作物に関する独り言を連ねる日記帳

作品ファイル6『紅の花』

2012年頃に携帯でなんとなく書いていた小説もどき。小説を勉強する前の、なんちゃって探偵物。

 

不気味な失踪事件が相次ぐ島に、捜索の依頼を受けた探偵が訪れる。

依頼者は女性。実家の畑で農作物を収穫していた一時間程度の間に、片脚を傷めて家からはあまり動けない年老いた母が忽然と姿を消してしまったという。

島は文化的とは言えず、テレビも無ければラジオも無い。隣の家まで1キロ歩くなんてのは普通だが、交通手段は馬車か乗馬か走歩か徒歩のみ。住民同士のやり取りは月に一度の集会と、三人しか居ない郵便屋を通した毎日の新聞の共有が基本だ。個人的な用事で隣家を訪ねることもあるが、距離が距離だけにそうそう頻繁にはないらしい。

女性の家には馬が一頭と荷馬車が一台。しかし、それらが使われた形跡はまるで無い。一軒一軒が陸の孤島状態の島で、満足に歩けない筈の老婆はどこへ行ってしまったのか。

そして、島中で起きている不気味な失踪事件の真相とは。

 

主人公は私立探偵の二人。接客上手なお兄さん的男性と、直感と推理力は鋭いが説明などは苦手な弟さん的男性。

とある事件をきっかけにコンビを組んだ二人には、面倒な依頼ばかりが飛び込んできます。そのたびに絶妙なコンビネーションを見せる二人ですが、そんな探偵と直接会った依頼者は、必ずと言って良いほど不思議そうに首をひねるそうな。

 

目に見えるものだけが事実ではない、という真実。

が、テーマでした。