おはようございます。
朝起きてすぐに日記を書こうとする、このうずうず感。
小説の更新頻度にも活きてくれれば良いのにと思わずにいられません。活かす為に書く日記なので、活きてくれないと本末転倒なんですが。
日記を書く理由は、素直な文章を書きたいから。
最近、小説を書いていると、内容が散らかってる、遠回しすぎて何が言いたいのか解りにくい、と感じるようになりました。
そのせいで書きながら直す癖が付いてしまったらしく、一場面を書く→読み返す→推敲する→文章を並び替えたり一新したりする→次の場面を書く→推敲する→前の場面を読み返す→文章を並び替えたり一新したりする→読み返す→→→と、一歩進んで三歩下がるような、先に進みたいのに進めない状況が続いており、もどかしさが炸裂中。
この癖を直す為には、解りにくい文章を改善するのが一番手っ取り早い。
ですが、小説を書こうとして解りにくくなった文章を、小説で改善するのは難しい。
だったら日記で、自分が思った事を素直に書き出す癖を付けてみれば良いのではないかと。
今後、この独り言が思考回路の潤滑油、理路整然の立役者になってくれたら良いなと期待しています。
あと一つ。
黄色の花の物語の主人公・オーリィードを苦しめた故人、ウェラント国王・ゼルエスについてを語りたくて仕方なかったのです。
作品中では極力説明しないように心がけていたゼルエスの本心と行動の意味ですが、オーリィードが他人の感情に鋭敏な子だった為、表現せざるを得なかった場面がちらほら。
私的には、やめて、それ以上言わないで、ゼルエスはそんな分かりやすい子じゃないのよ本当、と内心悲鳴を上げていました。
ゼルエスが分かりやすい子じゃなかったからこそオーリィードが酷い目に遭ったというのに、他でもないオーリィード自身がゼルエスの苦悩を見透かしてしまうこの矛盾。どう制御したら良いのか。
思えば、これも文章が散らかった原因の一つかもしれません。
ゼルエスは幼い頃から観察力がずば抜けて高く、頭の回転も速い子でした。物語の真相に気付いたのも、学生時代に国内外の生活模様と文化の変化速度がある時期から異常に加速していると見抜いた為。
ウェラント国内がありえない速さで国際色豊かになっていくその様子を見て、国民の思想になんらかの思惑が介入していると察したようです。
そこまでなら、まだ打てる手もあったかもしれません。
問題は、ゼルエスの頭の回転に付いて行ける人間が、父王を含めて周りに一人も居なかったことです。
等速で語り合える人が身近に居なかったゼルエスは、人間に対する信用を失っていました。
人間を信用できないゼルエスは、国内で起きている変化に関する全てを一人で調べ上げ、一人で真相に辿り着きます。
そして、自分自身こそが誰からも信用されない状況に陥っていると悟ってしまいました。
世界中の人間が、無自覚なまま好意的に元凶を受け入れている。その結果も既に出ていたのに、誰にも見えていない。ウェラント王国の要である父王にさえ、何も見えていなかった。
対策を練る前に父王の急逝で玉座を継ぐしかなくなったゼルエスは、元凶と相性が悪い性格で有名な大国に願いを託すと決め、心を殺して暗君への道をひた走ります。
そんなゼルエス、願いの為に犠牲にした貴族の女性ロゼリーヌを連想させる赤い薔薇と、これから犠牲にする可能性が高いオーリィードを連想させる黄色い花が並んで咲いている光景を見て、激しく動揺。
本当にこれで良いのかと悩むようになり、助けとなる存在を釣るエサとして体よくオーリィードを遠ざけ、その間に別の手段はないかと必死で考えました。
無かったから本編に突入した訳ですが。
幼い頃の彼に社交性があれば、こんな事には……って言うと、黄色の花の物語が伝えようとしているテーマの一つが見えてきます。
別作品、逆さの砂時計でもヒロイン・ロザリアや創造神・エルネクトが言っていたことです。
向き合うって大事ね。本当に。
オーリィードに対するゼルエスの感情は酷く複雑です。
オーリィードに話を聴いたレクセルは『愛していた』と解釈しましたが、実際には『失望』と『愛情』と『悔恨』がごちゃ混ぜになっていたと思われます。
反抗して欲しかったのに、という『失望』。
誰かの為に自分を犠牲にする弱さに感じた『痛み』と、それでも正気を保とうとしていた芯の強さに感じる『愛おしさ』。
犠牲にしておきながら愛おしさを感じてしまう身勝手さに気付かされ、だから反抗してくれれば良かったのにと持て余す、八つ当たりじみた『苛立ち』。
騎士仲間やサーラ王女の使いに外へ出ようと説得される度、ゼルエスにすがり付いて離れなくなるオーリィードの涙を見て、どうしてこうなってしまったのだろうと過ぎる『空虚』。
気を失うように眠る姿への純粋な『後悔』。
相手の理性が砕け散った瞬間に初恋を自覚したのだから、救いようがない。
理由があったからと言っても、ゼルエスの行いは決して善いものではなく、彼は歴然たる愚者で悪人です。悪役ですらない悪人。
悪人を庇おうとは思いません。
でも、悪人が悪行に走った理由や背景は、目を逸らさずに見つめたいなとは思います。
作り話でも、現実でも。
『自分と全く関係ない話』なんて、意外と少ないような気がする。
さて、書き始めから五時間近く経っている事に愕然としつつ、今日はここまでです。
朝ご飯を食べなくては。
朝は大事。